2023年7月29日、中野区(東京都)が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のグローバルキャンペーン「難民を支える自治体ネットワーク」(英語名:Cities #WithRefugees)に署名しました。日本では12番目に署名する自治体となります。
UNHCRは世界各地で拡大する難民危機を受けて、難民支援における重要なパートナーである自治体との連携を強化しています。2018年に採択された「難民に関するグローバル・コンパクト」では、難民支援の最前線での自治体の役割、都市・地域レベルのつながりから生まれる可能性が強調されています。
2018年に全世界でスタートした「Cities #WithRefugees」は、自治体による行動や支援の表明を通じて、紛争や迫害により故郷を追われた人々への連帯を高めることを目指したキャンペーンです。2023年6月末時点で、世界55カ国・290の自治体が署名しています。
中野区とUNHCRは「難民を支える自治体ネットワーク」を通じて、自治体レベルでの難民支援の拡大に向けた連携強化に取り組んでまいります。
酒井直人 中野区長からのメッセージ
平和行政を政策目的としている中野区として、今、区としてできる取り組みは何かを考え、「難民を支える自治体ネットワーク」へ加入することとしました。今後はネットワークに加入している自治体やUNHCRと連携しながら、世界の難民問題を知る、平和を考える機会の提供を行い、難民の方々のために自治体は何ができるかを考えてまいります。
UNHCR駐日代表 伊藤礼樹のメッセージ
中野区とはこの数年、ウクライナ危機やトルコ・シリア大地震へのご寄付、難民写真展の企画などの連携を深めてきました。先日は区の歴史あるイベント「平和のつどい」にもお招きいただき、区民の皆さんが故郷を追われた人々にあたたかく心を寄せていただいていることを感じました。“個性を受け入れるまち”の強みを生かし、区発信の難民支援の取り組みを期待しています。
<「難民を支える自治体ネットワーク」日本の署名都市>
東京都、広島市、文京区、渋谷区、瀬戸内市、札幌市、世田谷区、敦賀市、大村市、横浜市、鎌倉市(署名順)
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<中野区について>
中野区は、都心に近い好立地にありながら、昔ながらの人情味溢れる商店街、家族連れで賑わう大規模公園、閑静な住宅街など区民の暮らしに密着したまちである。近年は中野駅周辺等の再開発が進み、大きな節目を迎えている。さまざまなまちの姿、さまざまな人が集う中野区では、個性豊かな文化が育まれ、「多様な文化の発信拠点」として注目されている。 https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/
<UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)について>
1950 年設立。難民、国内避難民、無国籍者などを国際的に保護・支援するため、多様なパートナーと連携し世界約 135 カ国で活動。1954 年、1981 年にノーベル平和賞を受賞。本部はスイス・ジュネーブ。https://www.unhcr.org/jp/