日本政府は、エチオピアのティグライ州における武力衝突により深刻な影響を受けたエリトリア難民へのUNHCRの人道支援に対して、総額110万米ドル(約1億円)の緊急無償資金協力の実施を決定しました。
2020年11月初旬にティグライ州で発生した人道危機による国内避難民は65万人に達しました。同州内の主に4つの難民キャンプで暮らすエリトリア難民9万6,000人も深刻な影響を受けています。現在、比較的影響が少なかった2つのキャンプでは、その他のキャンプなどからの難民の受け入れが進んでおり、キャンプの規模、必要なサービスの拡充への支援が急務となっています。
今回の資金協力を通じて、国内の他のキャンプなどから新たに移動してくるエリトリア難民の受け入れとその生活に必要なインフラを緊急に整備するため、同キャンプ内の保健センターへの医療用品(器具、薬など)の提供、非食料物資の配布、緊急用シェルターの設置、水供給システムの修繕が行われます。
この人道危機では、すでに多くの人々がスーダンへ安全を求めて避難しています。エチオピア国内にとどまっている国内避難民、エリトリア難民などの状況は混迷を極め、緊急の支援が必要です。UNHCRはエチオピア政府、その他の機関とともに、エリトリア難民と国内避難民の支援にあたっていますが、国際社会からのさらなる緊急支援が必要であると訴えています。
日本政府は昨年12月、スーダンへ避難したエチオピア人へのUNHCRの人道支援に対しても緊急無償資金協力の実施を発表しています。UNHCRは今回の人道危機に関する日本政府の一連の支援に感謝の意を表します。
【支援内容】
エチオピア: