6月20日は「世界難民の日」。難民の保護と援助に対する世界的な関心を高め、難民支援へのさらなる理解と協力を得ることを目指して、2000年の国連総会で決議された日です。
今年はそんな「世界難民の日」を、これまでと違う状況の中で迎えました。新型コロナウイルスという新たな危機が世界中を襲ったのです。誰もが経験のない脅威を前に、医療や衛生の環境が整備されていない環境下にいる難民や国内避難民、無国籍者などは、さらに高いリスクにさらされています。
世界がひとつになって誰一人取り残さない社会を実現し、弱い立場にいる難民たちを救うためには、一人ひとりに果たすべき役割がある―。 “ステイ・ホーム”の中で「世界難民の日」に何ができるか、私たちは日本国内のたくさんの仲間と一緒に考えました。
そのひとつが、日本全国のランドマークのブルーライトアップです。国連カラーであり、平和や希望の象徴でもあるブルーに染めることで、日本から世界に難民支援の輪を広げていきたい。そして、みんなで新型コロナウイルスの危機を乗り越えたい。昨年に続き、全国から多くの方がその趣旨に賛同してくださいました。
一足先に19日に陸前高田市の奇跡の一本松がブルーになり、翌20日の「世界難民の日」には北は北海道から南は九州まで、全国25カ所がブルーに染まりました(点灯モニュメントはこちら)。離れていても心はひとつ。全国から寄せられた写真を前に、故郷を追われた人たちに想いをはせ、つながることの大切さを実感することができました。
ブルーライトアップと連動して、身近なブルーをSNSに投稿するキャンペーンへの参加も呼び掛けました。「#一人ひとりにできることを」のハッシュタグとともに、Facebook、Twitter、Instagramがたくさんの“ブルー”と温かいメッセージであふれました。
そして、今年は若者たちのチカラを感じた挑戦もありました。難民支援に取り組む全国の学生団体が集まり「Youth×UNHCR for Refugees プロジェクト」がスタート。難民の故郷の味の紹介や難民問題に関するクイズ、zoom講演会など、オンライン上で創意工夫にあふれたイベントが行われました。
6月20日の夕方には、国連UNHCR協会主催の「『世界難民の日』特別配信 UNHCR WILL2LIVE Music 2020」にUNHCR親善大使のMIYAVIが登場。冒頭にはフィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官が日本に寄せたメッセージ動画が流れ、たくさんの日本のアーティストたちから力強いメッセージも集まりました。ユニクロの難民雇用プログラムで採用された難民を背景にもつスタッフも出演し、日本での生活やユニクロの仕事、将来の夢などについて語りました。