タンザニアの北西部キゴマにあるニャルグス難民キャンプでは、深刻な資金不足が課題となっています。
キャンプにある主な病院は難民だけでなく、受け入れ地域に住むタンザニアの人々にとっても生命線です。しかし資金不足のために、病院は限られた器具と少ない人員で、一ヶ月に7,000人以上の外来患者を診察しなければなりません。また、入手の困難さから深刻な薬不足も起きています。
キャンプにいる15万人のうち80%が女性と子どもで、日々保健サービスを必要としています。この病院で10年働くフロレンス医師は「2015年にブルンジから多くの難民が避難してきて以来状況は悪くなっています。マラリアは最大の問題で薬はありますが、供給は不安定です」と危機感を表しています。
UNHCRは、ニャルグス難民キャンプの保健サービスの改善と拡大を目指し、タンザニア政府やパートナーとともに包括的難民支援枠組み(CRRF)の取り組みの一部として、この病院を支援しています。
しかし、9,870万米ドルの資金不足により、UNHCRタンザニア事務所による支援が十分に行き渡っていません。CRRFコーディネーターは「UNHCRは、難民と受け入れ地域の双方に保健サービスを提供しています。人道支援と開発をつなげることで、共通課題への持続可能な対応を目指します」と支援を呼びかけています。
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