2014年7月22日、ジュネーブ発
中央アフリカ共和国からの難民の急増を受け、UNHCRとパートナー団体は資金協力を国際社会に訴えた。7月22日、UNHCRと他の16の人道支援機関は中央アフリカ難民への地域対応計画を改定し、難民の多くが庇護を求める中央アフリカ周辺国のカメルーン、チャド、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国を支援するため2億1000万米ドルの緊急支援を要請した。
新たに発表された計画は、今年4月に出された緊急要請額(2億7400万米ドル)より少ない。コンゴ民主共和国へ逃れる難民が予想より少なかったこと、チャドへの帰還民支援を除外し計画を見直したためである。
2012年12月に戦闘が始まってからこれまでに35万7000人が難民となり中央アフリカ周辺国に逃れた。このうち16万人は2013年12月にセレカと反バラカとの対立が深まったことにより逃れた難民である。ここ7ヶ月間に避難を余儀なくされた人の多くがイスラム教徒であり、カメルーンには11万8000人以上、チャドには1万7500人、コンゴ民主共和国に1万5000人、コンゴ共和国に9000人が避難している。
今回改定された計画は最新の難民数に基づき作成され、難民登録、国境周辺から避難場所への移動、最低限必要な支援物資の支給(食糧、水、シェルター、衛生管理など)が含まれている。定められた避難場所以外で生活している難民の支援、また難民受け入れコミュニティへの支援も急務である。
「難民の多くが飲み物や食糧がない状態で、何週間も徒歩で避難している。4月、5月に逃れた難民の40%が大人、子どもを問わず栄養失調に苦しんでいる。特に子どもにとっては一刻を争う状況であり、手遅れになってしまう危険がある。カメルーンに避難してくる難民の60%が女性と子どもだが、保護者のいない子どもも多く含まれる。」とUNHCR報道官は訴えた。
中央アフリカ難民への支援の必要性が高まっている一方で、実際に集まっている資金は非常に少なく、必要最低限の物資も充分に配れない状態が続いている。
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