スイス、ジュネーブ (5月11日)発
UNHCR は11日、各国政府によるソマリア難民支援を促進するための新たなガイドラインを発表した。「このガイドラインは、各国政府にソマリア中央・南部からの難民申請に対してできるだけ広く対応することを促し、また難民認定が与えられない地域にまで国際支援を拡大させることを目的としている。」とUNHCR報道官、メリッサ・フレミングは述べた。
中央・南部ソマリアの難民は国際的な保護を必要としており、1951協定やOAU協定で規定された難民認定の条件を満たさない ものは、暴力が一般化した状況や武力紛争時に適用される補完的な国際保護によって保護されるべきであるというのがUNHCRの見解である。
紛争の性質や大規模な人道的危機からみて、UNHCRはソマリア難民が自らの力で中央・南部ソマリア内に新たな定住先を探し出すことが出来る状況にないと考えている。
多くの庇護国は通常、個人単位で申し立てを審査する。しかし、ソマリア中央・南部から多数の難民が避難する近隣国のケニヤ、エチオピア、エリトリア、ジブチ、イエメンなどには、グループ単位での保護を求めている。
ここ数ヶ月でソマリア難民の置かれている状況が悪化していることは明らかで、ソマリア内で約140万、また近隣国においても約57万5千人もの人が移動を余儀なくされている。昨年の先進国における難民申請者数でソマリア難民は、第3番目に多く、2万2千件であった。
UNHCRは各国に向けて、この新たなガイドラインに沿った、ソマリア内外における難民などに対するさらなる支援を主張している。
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