2023年6月27日、鎌倉市(神奈川県)が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のグローバルキャンペーン「難民を支える自治体ネットワーク」(英語名:Cities #WithRefugees)に署名しました。日本では11番目に署名する自治体となります。
UNHCRは世界各地で拡大する難民危機を受けて、難民支援における重要なパートナーである自治体との連携を強化しています。2018年に採択された「難民に関するグローバル・コンパクト」では、難民支援の最前線での自治体の役割、都市・地域レベルのつながりから生まれる可能性が強調されています。
2018年に全世界でスタートした「Cities #WithRefugees」は、自治体による行動や支援の表明を通じて、紛争や迫害により故郷を追われた人々への連帯を高めることを目指したキャンペーンです。2023年6月19日末時点で、世界55カ国・288の自治体が署名しています。
鎌倉市とUNHCRは「難民を支える自治体ネットワーク」を通じて、自治体レベルでの難民支援の拡大に向けた連携強化に取り組んでまいります。
松尾崇 鎌倉市長からのメッセージ
このたび「難民を支える自治体ネットワーク」に署名できたことを大変光栄に思います。鎌倉市では、お互いを尊重し合い、支え合い、自らが望む形で社会との関わりを持ち、誰もが安心して自分らしく暮らすことのできる共生社会の実現に向けた取り組みを進めています。市内では市民による難民支援の輪が広がっており、市民や事業者、多くの賛同自治体、UNHCRと連携しながら、難民の方々が地域で安心して暮らしていけるよう取り組んでまいります。
UNHCR駐日代表 伊藤礼樹のメッセージ
鎌倉市は、その地域性を生かして、多文化共生の活動を進めてきた歴史があります。難民問題に対しても、市民団体や地元企業など草の根から支援の輪が広がっており、自治体連携の理想的な形です。このように地域を巻き込んだ取り組みを「難民を支える自治体ネットワーク」を通じて、さらに広めていってくださることを期待しています。
<「難民を支える自治体ネットワーク」日本の署名都市>
東京都、広島市、文京区、渋谷区、瀬戸内市、札幌市、世田谷区、敦賀市、大村市、横浜市(署名順)
▶UNHCRと日本の自治体の取り組みについてはこちら
<鎌倉市について>
日本で初めて本格的な武家政権が発祥した古都。1958年には全国に先駆けて平和都市宣言を行い、また、歴史的な環境を守るための日本初のナショナルトラスト運動などが起きるなど長い市民活動の歴史がある。2018年にはテクノロジーによる課題解決を目指したFab City宣言を行うとともに、国におけるSDGs未来都市に選定され、誰もが自分らしく安心して暮らすことのできる共生社会を市民や団体、事業者等と共創しながら、持続可能なまちづくりに取り組んでいる。 https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/
<UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)について>
1950 年設立。難民、国内避難民、無国籍者などを国際的に保護・支援するため、多様なパートナーと連携し世界約 135 カ国で活動。1954 年、1981 年にノーベル平和賞を受賞。本部はスイス・ジュネーブ。https://www.unhcr.org/jp/