2月6日にトルコ南東部とシリア北部を襲った2つの大規模地震により、域内では数千人もの命が奪われ、家屋やインフラも倒壊するなどの被害が広がっています。
シリア国内で被災した人の中には、長期化する紛争の影響により、すでに故郷からの避難を余儀なくされ、避難用のテント、もろい造りのシェルター、一部損壊した建物などで暮らしている家族もいます。
トルコでは、今回の災害の被災者に、シリアからの難民、そして彼らを12年近くにわたって寛大に受け入れてきたコミュニティも含まれています。
現在、この地域は過酷な冬の嵐が続いており、生存者も脆弱な状態にあることから、家族一人ひとりの命を救うためのシェルターと支援が今すぐ必要です。UNHCRはすでにシリアの現場で、保温性の高い毛布、マットなど、緊急援助物資の配布を始めています。
トルコでは、UNHCRは緊急支援に対する政府の要請を受けて、難民と地元の人々の支援を始めています。
UNHCRトルコ代表は「現場の状況は悲惨です。現在UNHCRは他の国連機関と共にトルコ当局の要請に応じた支援を実施しており、キッチンセット、毛布、テントなどの配布を行っています。こういった活動により、トルコ当局がリードしている国民と難民に対する同等な支援を補完することができます」と話します
UNHCRのスポークスパーソンメディアブリーフィングで、この地震以前から日々を生き抜くための人道支援に頼っているシリア難民にとって、今回の災害は“強烈な一撃”であると表現しました。
「シリアの難民と国内避難民は、すでに経済危機による苦境に陥っています。そして今は冬のまっただ中にあり、雪の嵐が吹き荒れています。そして言うまでもなく、シリア国内では10年以上にわたって紛争が続いています。UNHCRは、各国、地域からスタッフや物資を集め、今回の被害を受けた地域の現場に、可能な限り必要な支援を届けるための対応を続けています」
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