2022年11月3日、敦賀市(福井県)が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のグローバルキャンペーン「難民を支える自治体ネットワーク」(英語名:Cities #WithRefugees)に署名しました。日本では8番目に署名する自治体となります。
UNHCRは世界各地で拡大する難民危機を受けて、難民支援における重要なパートナーである自治体との連携を強化しています。2018年に採択された「難民に関するグローバル・コンパクト」では、難民支援の最前線での自治体の役割、都市・地域レベルのつながりから生まれる可能性が強調されています。
2018年に全世界でスタートした「Cities #WithRefugees」は、自治体による行動や支援の表明を通じて、紛争や迫害により故郷を追われた人々への連帯を高めることを目指したキャンペーンです。2022年11月3日時点で、世界53カ国・284の自治体が署名しています。
敦賀市とUNHCRは、「難民を支える自治体ネットワーク」を通じて、自治体レベルでの難民支援の拡大に向けた連携強化に取り組んでまいります。
渕上隆信 敦賀市長のメッセージ
このたび、「難民を支える自治体ネットワーク」への署名ができたことは、「人道の港 敦賀」を標榜し、1920年代のポーランド孤児・1940年代のユダヤ難民受け入れの歴史を通じて、命や平和の大切さを発信してきた敦賀市にとって、大きな一歩であると考えています。引き続き、UNHCRのご協力をいただきながら、「命の大切さ」「平和の尊さ」を広く内外に発信し続けてまいります。
UNHCR駐日代表カレン・ファルカスのメッセージ
難民支援の輪の拡大に向けて活動を共にするパートナーとして、敦賀市が加わったことを大変うれしく思います。歴史的に地域で一丸となって難民を迎え入れ、命と平和の大切さを発信し続けてき敦賀市の豊富な経験や知見が、創造的かつ革新的な行動としてさらに発展し、国内外の自治体に広く共有され、故郷を追われた一人ひとりの命と尊厳を守る支援につながっていくことを願っています。
<Cities #WithRefugees日本の署名都市>
東京都、広島市、文京区、渋谷区、瀬戸内市、札幌市、世田谷区、敦賀市(署名順)
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<敦賀市について>
敦賀市は、古くから天然の良港として知られ、大陸文化の玄関口として栄えた港町です。明治から昭和にかけては、日本と欧州各都市を結ぶ拠点となり、孤児や難民の上陸地となりました。こうした歴史や、上陸した人々と敦賀市民の関わりの記憶等を紹介する資料館「人道の港 敦賀ムゼウム」を中心として、命・平和について発信しています。また、「ゼロカーボンシティ宣言」などを通じて「次世代につなげる 夢と希望に満ちた 住みたくなるまち敦賀」の理念の実現に取り組んでいます。 https://www.city.tsuruga.lg.jp/
<UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)について>
1950 年設立。難民、国内避難民、無国籍者などを国際的に保護・支援するため、多様なパートナーと連携し世界約 135 カ国で活動。1954 年、1981 年にノーベル平和賞を受賞。本部はスイス・ジュネーブ。https://www.unhcr.org/jp/