フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官
このたった7日間で、無意味な戦争により、100万人がウクライナから避難を余儀なくされています。私はこれまで約40年にわたって難民の緊急対応にあたってきましたが、ここまで急速に強制移動が起こっているさまを見たことがありません。
1時間ごとに、1分ごとに、実際に起こっている恐ろしい暴力から、多くの人が逃れようとしています。国内でも数えきれないほどの人が避難を強いられています。
今すぐこの紛争を終えなければ、さらに何百万もの人がウクライナから避難を余儀なくされるでしょう。
ウクライナ国内では、争いが続く状況のなかで、UNHCRの職員、他の人道支援団体のスタッフが全力を尽くし、可能な場所とタイミングを確認しながら活動を続けています。たとえリスクが大きくとも、私たちの同僚たちは現場にいます。なぜなら、私たちはウクライナ国内のニーズが膨大であることを知っているからです。
これまでにないほどの速さ、これまでないほどの困難にも関わらず、100万人の難民の受け入れを行う各国政府や地元のコミュニティの対応は素晴らしいものです。UNHCR職員はすでに域内全土に入り、受け入れ側の政府のサポートを得ながら、難民に対する保護と支援を強化しています。
国際社会の連帯も大変心あたたまるものです。しかし今、銃声を止め、対話と外交交渉を進めることの必要性に取って変わるものはありません。平和はこの悲劇を止めるための唯一の方法です。
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