アンジェリーナ・ジョリーUNHCR特使は、2015年から続くイエメンでの情勢不安を受けて、紛争の早期停戦と長期的な平和構築の必要性を訴えました。国連安全保障理事会に対しても、周辺地域の国々との連携のもとに停戦に向けた交渉への道筋をつけ、一般市民を保護するため国際法に沿った取り組みを進めるよう呼びかけています。
「イエメンでは、多くの人々が紛争から逃れるために移動を強いられ、飢饉やコレラも深刻化しています。こうした状況から一刻も早く脱し、人々が安全にふるさとに帰還できるようになるためには、何よりもまず紛争を止めなければいけません」
11月初旬、ジョリー特使はイエメンから何百もの人々が逃れてきている韓国を訪問。今年5月に済州島に漂着した500人のイエメン難民の保護について、UNHCRを代表して法務大臣に感謝の意を伝えました。
現在、韓国では23万人以上がUNHCRの活動に理解を示して寄付を行っています。韓国はその歴史的な背景や世界有数の経済力を持つことからも、アジアの中で難民支援における先駆的な存在になり得るとジョリー特使は言います。
また、2015年にUNHCR親善大使に任命された韓国の俳優チョン・ウソンと面談し、世界の難民問題から、最近の韓国国民の関心事項、済州島のイエメン難民に対する取り組みなど多岐にわたるトピックについて議論したほか、チョン大使がUNHCR韓国事務所と連携して取り組んでいる活動についても意見交換を行いました。
「イエメンの現状やUNHCRの活動、世界各国による協力の必要性について、より一層の理解を促していかなければなりません。長期的な安定と安全の確保に向けて、国際社会が歩調を合わせ難民問題に取り組んでいくことが大切なのです」とジョリー特使は訴えています。
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