2014年1月10日、ジュネーブ発
UNHCRは1月10日、南スーダンと中央アフリカ共和国で悪化している人道危機に対し9900万米ドルの支援を国際社会へ訴えた。この支援は南スーダンおよび中央アフリカ共和国から他国へと逃れた難民、また国内で避難生活を強いられている避難民を対象にしている。
9900万米ドルは南スーダンへ5900万米ドル、中央アフリカ共和国へ4020万米ドルそれぞれ割り当てられる予定だ。対象となる支援活動の期間は今年の3月末迄である。この緊急要請は、2013年12月31日にOCHA(国連人道問題調整事務所)と他の支援機関が協働で打ち出した包括的人道支援計画(南スーダンへの2億900万米ドルと、中央アフリカ共和国に対する100日間の計画への1億5220万米ドル)に呼応する形で出された。
エイドリアン・エドワーズUNHCR報道官は「今回の緊急要請は、悪化の一途を辿っている南スーダンと中央アフリカ共和国の情勢を受けて発表されたものである。」と語った。エドワーズ報道官によると、南スーダンでの戦闘は10ある州のうちの7つの州に飛び火しており、これによって難民となり国外に避難する人の数が急増している。現在南スーダン出身の難民の数は4万3000人にのぼっており、1月8日時点でウガンダへ3万2443人、ケニヤのカクマ難民キャンプへ4754人、エチオピアへ6000人、スーダンには少なくとも百人単位で難民が避難していると見られている。ウガンダでは毎日平均4000人から5000人の難民が南スーダンから逃れてきている。
南スーダン国内では23万2000人が避難民となっており、そのうち6万500人が10か所の国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)の施設に避難している。
一方、2013年に中央アフリカ共和国から逃れた難民は8万6400人(主にカメルーンやチャド、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国へと避難している)中央アフリカ共和国の国内では95万8000人が移動を強いられている。
南スーダン、中央アフリカ共和国でのUNHCRの緊急支援活動は、難民登録、シェルター、支援物資の配給、難民キャンプの設営と運営、また特に支援を必要としている人々の保護などを含む。
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