ジュネーブ、5月16日発、
アントニオ・グテーレス高等弁務官は16日、今年に入って起きているコンゴ民主共和国の東部で衝突により、新たにルワンダやウガンダへ避難する難民が増加していることに警鐘をならした。
グテーレス高等弁務官は、「コンゴにおける難民の状況はすでに悲惨である。紛争に加え、人道支援活動が制限されていることで、多くの人が保護と支援を必要としている。そして現在、そのような人々が近隣諸国へと流失している」。
報告によると、すでにルワンダにいる55,000人のコンゴ難民に加え、4月27日以降コンゴ北キブ州より8,200人の難民が到着している。そして、国境付近での混乱が収まりつつあるものの、毎日100人ほどが一時避難所に到着しているという。
コンゴでの紛争を逃れるために国境を越えてきた難民は、ウガンダに3万人いると政府は推測している。UNHCRはコンゴやルワンダからの正確な難民の数を把握できていない。国境付近の町を訪れたUNHCR日本人職員の渥美さくらさんは、「村全体や多くの家族が国境付近で生活しています。多くの難民はウガンダにとどまっています。4月17日に政府が新しく設立した避難所に、これまで3,700人の難民が移動しました。」と話している。
ソマリア、スーダン、ルワンダからウガンダに避難してきた難民はすでに17万5千人を超えている。2011年11月にコンゴで議会選挙が行われた後も、およそ30万人が新たに難民となった。国連の統計によると、紛争によって住む場所を追われている人は、国全体で200万人以上にのぼる。
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