カブール・アフガニスタン(12月27日)発
移動を余儀なくされている20万人以上のアフガン難民に対し、夜間の厳しい寒さ対策として、防寒用品が支給された。また、今月27日、UNHCRはパートナーとともに、カブール郊外の300家族に対し、毛布、暖かい衣類、燃料を配布した。アフガニスタンの難民・帰還民(MoRR)のジャマヘール・アンワリー大臣は「共同で実施されたこの越冬対策は、アフガニスタンの厳しい冬の間に危険にさらされる帰還民と国内避難民に対し、重要な支援となる」と説明する。UNHCRアフガニスタン代表は、支援対象者として、男性の支えがない女性が世帯主である家族、高齢者や障害者などのいる家族や子どもが多い家族など、支援を早急に必要とする家族を挙げた。
合計で3万4,500家族(20万人以上)の人たちに、セーターや、ショール、手袋、靴下、ガスや木炭など厳しい冬の寒さと乾燥から身を守る物資が支援された。またこれらの物資は、豪雪により物資調達に影響を及ぼす可能性のある遠隔地域で準備された。UNHCRは、以前から支援の手が行き届かないような孤立した地域に特に力を入れてきた。また企業など対しては、国内避難民のコミュニティーや帰還民に対する支援などを募ってきた。
2011年のタリバン政権崩壊後、UNHCRは約460万人のアフガン難民の自主的帰還を支援した。しかし、依然として300万人ほどのアフガン難民が今日もパキスタンとイランで避難生活を送っている。現在アフガニスタンにおいて、就職、食糧、治安などの問題より、帰還が困難な地域もあり故郷に戻れる難民は決して多くない。UNHCRは、アフガニスタン政府や、隣国のイランやパキスタンとともに、アフガン難民の問題解決のため、話し合いを続けており、2012年4月の国際会議で紹介される予定である。
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