2013年9月13日 ジュネーブ発
UNHCRは、危険なボートでの航海によりイタリア南部へ避難するシリア人が、ここ数週間で急増していると伝えた。
「過去40日間で230人の保護者のいない子どもを含む3300人のシリア人が、イタリア南部、主にシチリアに避難した。そのうち670人が先週一週間のうちに到着した。」とUNHCRのエイドリアン・エドワーズ報道官はジュネーブで記者団に語った。
エドワーズ報道官によると、30隻以上の船に満員状態で乗船した人の多くはエジプトから、中にはトルコから船でやってきた人もいたという。「避難してきた人の多くは子ども連れの家族だった。」といい、「脱水症状により病院での治療が必要な人もおり、中にはボートから直接飛行機で輸送が必要な人もいた。」
ダマスカスから夫と子どもたちとやって来た看護師の女性は航海中に命を落とした。彼女の夫は亡くなった彼女の肝臓と腎臓をイタリア国内で臓器移植を希望する人に提供することを了承したという。
UNHCRの概算によると2013年の初めから海を渡ってイタリアに避難したシリア人は4600人を超え、その3分の2が8月に避難して来ている。
エドワーズ報道官によると、UNHCRが聞き取り調査をしたシリア人の多くはダマスカス出身で、その多くがシリア生まれのパレスチナ難民であるという。イタリアに到着した難民は、まずレセプションセンターに案内される。ここ数ヶ月でEU圏外の国から、欧州諸国を目指して移動するシリア人が増えている。
UNHCRの最新の統計によると、今年に入ってから2万1900人がイタリア南部に避難した。これは2012年の7981人と比べて顕著に増加している。主な出身国は、エリトリア5778人(2012年は594人)、ソマリア2571人(2012年は1280人)、そしてシリア3970人(2012年は369人)である。
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