イラン・テヘラン(11月10日)発、
アフガニスタンの少女の多くは、結婚をすることを重要視している。しかし婚約中のアメネ(25)の考えは違っていた。彼女は法学の資格を取りたいと願っている。家族も教育は人生にとって大切なものであると考え、アメネを応援してくれている。アメネの兄弟は彼女の大学進学のための学費を稼ごうと、自分達の夢を諦め、イランで日雇いとして働いている。
アルバート・アカデミック・レフュジー・イニシエイティブ(通称DAFI)の支援なしには、アメネの高等教育への道は実現できなかったであろう。ドイツの寄付によるプロジェクトは難民の自律を目的とし、恒久的解決を見出すきっかけとなるようにと、UNHCRが実施している。この20年で何千人もの難民の支えてきた。
「UNHCRは難民に、医者や技術者、教師などといった専門家の道への教育を支援しています」と、バーニー・ドイルUNHCRイラン事務所代表は語り、「教育を受けた若者達の力が国の再建に必要なのです」と加えた。アメネはコムで高校を卒業した後に、DAFI奨学金に応募した。奨学金を受けた彼女は現在、4年制法学部の3年生である。「私達は奨学金で学費を補っています。この奨学金がなかったら、私は大学に通うこともできず、ただ家事をしながら家でじっとしているだけだったと思います」。
アフガン難民にとって、明るい未来をもたらすために、教育はとても重要である。UNHCRが優先していることは、両親のいない子供が、最低限の初等教育を受けられるような道筋をたてることである。イランでは毎年、UNHCRの支援で奨学金を得た30人から60人の難民が、医学、農学や語学などの様々な分野でイラン国内の大学を卒業している。今年、DAFIプログラムはイランにおけるおよそ160人のアフガン難民とイラク難民を支援している。UNHCRイラク事務所は、国内のDAFI奨学金生徒らの年次集会を企画している。