ウズベキスタン、アンディジャン(6月21日)発
UNHCRはウズベキスタンへ向けて、今年6月に起きたキルギス難民での暴動から逃れる何万人もの難民へ向けて支援物資の配布を行っている。ウズベク政府によると、6月10日以降に10万人以上がウズベキスタンへと渡ったと報告している。
ウズベク政府は週末からテント、毛布など救援物資を配布しており、さらに90%が女性と子供で占めるウズベク系難民には医療や食料の支援も行っている。先週、アンディジャンに到着したUNHCR緊急対応チームの調査によると、全ての難民に食料や飲料水、洗物用の水も支給されている。またどの難民キャンプにも医療体制が整っており、いつでも医療支援を受けられる状況に、難民はウズベク政府や市民に感謝の意を表している。
ウズベク政府によるとアンディジャン、フェルガナ、ナマンガン内の50か所以上で難民を受け入れている。学校内で避難生活を送る難民もいれば、ホストファミリーの家庭に受け入れられる難民も多くいる。
ファリダ・アクバロヴァ、ウズベク副首相はUNHCR職員に対して、キルギスでの危機的状況に対処するのは政府の優先課題であり、政府職員、教師、医療関係者を動員し、事態に当たると述べた。
キルギス南部の情勢は依然として緊迫状態にある。国連が拠点として利用しようとしているオシュ州内のバリケードは取り除かれ始め、UNHCRは20日以降、国内避難民1万5千人分の援助として十分な80トンの物資を配布している。しかし治安が不安定なため、円滑な配布は困難な状態であり、UNHCRの地元のパートナーはオシュ地域への配給手段の確保の必要性を訴えている。また、同じような緊迫した状況はジャララバードでも起きている。20日に事務所を設置したUNHCRの現地調査によると、市外には人影が少なく、地域によっては約半数の家屋が破壊されていると報告した。
UNHCRは約30万人がキルギス国内で国内避難民となっており、うち4万人が緊急避難所を必要としている。政府の報告によるとおよそ9千人がウズベキスタンやキルギス国内から帰還を果たしているが、離れ離れになった家族の安否確認が難民の最も懸念する事柄である。
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