1984年から継続してアフリカに毛布を送る支援をしている「アフリカへ毛布をおくる運動推進委員会」の活動をご紹介します。
まず、アフリカに毛布を必要としている人がいるのをご存じですか?
アフリカと言えば暑いイメージがあるかもしれませんが、エチオピアやジブチ、ウガンダといった高原地帯では、昼夜の温度差が激しく、日中は30度を超える炎天ながらも、朝晩は3度くらいまで冷え込むところもあります。
高原地帯の住民にとって一枚の毛布は、日中は日よけやじゅうたん、朝晩にはコートや寝具となるため、とても貴重です。また民族紛争や内戦によって難民となったり、干ばつなどの自然災害によって家を失った人びとにとっても、毛布は生活において重要な役割を果たします。
しかし、アフリカにおいて毛布は高価で誰もが手に入れられるものではありません。そこで「アフリカへ毛布をおくる運動推進委員会」は日本の家庭にある毛布を集め、毛布を必要としていながらも手に入れることのできない人びとへ届けているのです。ケニヤ、ウガンダ、ソマリア、南スーダンなどの難民、避難民もこの支援によってあたたかい毛布を受け取っています。
NGO等さまざまな団体が「アフリカへ毛布をおくる運動推進委員会」を構成し、外務省や国連機関等の協力を得て、この運動を推進しています。運営会議に参加させていただくと、皆さん真剣に視察報告と課題を議論されていました。
一言で「アフリカへ毛布を届ける」といっても、日本での毛布回収の呼びかけに始まり、配付国・配付枚数の決定、輸送と現地配付のための調整、モニタリングと事業評価など、そこには長いプロセスがあります。
会議に参加して感じたのは、参加者一人ひとりが、本当に毛布を必要としている人に確実に届けるにはどうしたらいいのかを真剣に悩み、意見交換しているということです。毛布一枚一枚に込められた想いを肌で感じる会議でした。
この運動の一つの特徴が、毛布にメッセージを縫い付けて届けるということです。可愛いイラスト付きのメッセージは一つひとつ異なり、まるでラブレター付きの毛布のようでとても喜ばれているそうです。
「Praying for peace from Japan.(平和を祈ります)」
「Praying for your happiness from Japan.(あなたの幸せを祈っています)」
「This is a gift for you from a Japanese friend.(これは日本の友達からあなたへの贈り物です)」
「Big Love from Japan(日本より愛を込めて)」
毎年4月から5月のキャンペーン期間には、この運動に賛同してくださる全国の皆さんによって毛布の収集やメッセージの縫いつけが、おこなわれています。
今後はアフリカと日本をより身近な存在にすること、そして活動の有効性を高めることにより注力し、展開して行く予定とのことです。
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