2021年6月20日「世界難民の日」にブルーライトアップした東寺五重塔(京都)
© UNHCR/Atsushi Shibuya
6月20日は「世界難民の日」。難民の保護と支援に対する関心を高め、世界各地で行われている難民支援活動への理解を深めるために、2000年12月の国連総会で決議、制定されました。
今年の「世界難民の日」にUNHCRが掲げたテーマは“インクルージョン” 。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、この危機に打ち勝つために大切なのは国際社会が一つになること。難民を含めて“誰一人取り残さない”社会を目指して、医療、教育、スポーツなど、さまざまな分野、サービスへの平等なアクセスが実現するよう協力を呼び掛けました。
日本国内では各地の自治体や民間企業・団体がこの趣旨に賛同し、全国23カ所のランドマークがUNHCRブルーに染まりました(点灯箇所はこちら)。また、身近なブルーにメッセージを添えて投稿するSNSキャンペーンにもさまざまな世代から多くの人が参加し、たくさんのブルーとあたたかいメッセージでタイムラインがあふれました。
そのほかにも、日本国内ではUNHCRのパートナー、難民支援のアクターの企画で、さまざまなイベントが開催されました。
■ 国連UNHCR協会が企画する「UNHCR WILL2LIVEムーブメント」の一環として行われたのは「UNHCR WILL2LIVE Music」。2回目となる今年は『世界難民の日 特別配信 「100 万人のキャンドルナイト with UNHCR WILL2LIVE Music 2021」』と題し、J-WAVE(81.3FM)、大地を守る会との3者共催で「100万人のキャンドルナイト」とのコラボレーションが実現しました(当日レポートはこちら)。
昨年に続いて参加したUNHCR親善大使MIYAVIも、トークとライブを通じて会を盛り上げました。「『世界難民の日』は決してお祝いの日ではない」と話し、「コロナという世界的な危機の中でも、世界のどこかで苦しい思いをしている人々がいることを忘れずに生きていきたい」と訴えました。2021年「世界難民の日」MIYAVIのメッセージはこちら。
■ 国連UNHCR協会が展開中の「RUN FOR Tomorrow」キャンペーンの一環として、賛同する全国15カ所の老舗銭湯がはじめて「UNHCRブルーの湯」を実施。浴室・館内ポスターの掲出や動画の上映、募金箱の設置するなど、各銭湯はキャンペーン参加者のための「ランニングステーション」として協力しました。
■ 日本各地で難民支援に取り組むによるユース世代のプラットフォーム「Youth×UNHCR for Refugees」は、設立から1年、初の主催イベント「みんなで考える『難民×スポーツ』~世界難民の日を前に~」を企画しました。世界中で大変な状況が続いている今だからこそ、難民の勇気や希望のメッセージを発信したいと、JICAやUNHCRのスポーツ関連の取り組みの紹介、元アフガン難民でオリンピアンでもある柔道家フリーバ・ラザイーさんのトークなどを通じて、スポーツが人生で果たす役割、ユース世代ができる難民支援などについて、活発に意見交換が行われました。
■ 長年にわたりUNHCRとも連携して難民支援に取り組む文京区は、文京シビックセンターのブルーライトアップに加え、難民をテーマに「文の京・ホストタウン特別講座」を行い、UNHCR駐日事務所と国連UNHCR協会からも講師が参加しました。スポーツと難民保護についての講演、参加型ワークショップなどを通じて、地域の人たちとともに、自治体としてできる難民支援について考える貴重な機会となりました。
コロナ禍で迎えた2回目の「世界難民の日」。さまざまな制約がある中でも、ライトアップ、オンラインイベントやSNSなどを通じて、日本でも多くの人がそれぞれの立場、方法で行動を起こした一日となりました。UNHCRは今後も国内のさまざまなパートナーと連携しながら、日本の強みを生かした難民支援に取り組んでいきます。
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