UNHCRはミャンマー西部ラカイン州で6つの国連機関(IOM、UNDP、UNFPA、UNICEF、UNWOMEN、WFP)と協働し、人道的状況の改善、持続的発展の促進に向けた支援を展開しています。
日本政府は今年2月、国連機関の支援に対して総額22億円の拠出を表明。難民が自分の意志で帰還し、安全で尊厳ある暮らしを送れるようになるための環境整備に貢献しており、さまざまな成果が報告されています。
一連のプロジェクトは、人道と開発の連携強化のもと、ラカイン州の全地域を対象に実施。これまで30万人に食糧支援、1万5600人に医療サービスを届けることができたほか、国内避難民キャンプでは安全な水へのアクセス、衛生サービスに必要なインフラが整備され、3万3300人以上が恩恵を受けました。
そのほかにも、シェルターの修理、教育、心理面のサポートから、橋や道路、学校、医療施設などのインフラ整備、法的サービス、生計向上のための就業機会の提供まで、支援内容は多岐にわたっています。脆弱な立場にいる女性に対して、移動式クリニックによる医療の提供、衛生用品3000個の配布なども行われています。
UNHCRはこの中でも特に、ラカイン州で保護を必要としている人たちへの支援、国内避難民キャンプの運営管理においてイニシアチブをとり、取り組みを進めています。
このように国連機関がラカイン州に継続して関わり続けることは、難民の帰還のために必要とされる支援を責任を持って、効果的に実施していくための重要なステップです。また、緊急人道支援をはじめ、避難を余儀なくされている人々に適切な解決策を打ち出すこと、ラカイン州諮問委員会の提言を踏まえた長期的な開発を追及するためにも必要不可欠です。
UNHCRをはじめとする国連機関、日本政府は、今後もミャンマー政府と連携しながら、ラカイン州の問題の根本的解決に向けて取り組みを続けていきます。
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