イギリスで暮らすセネガル出身のマリエムはコンピューター・サイエンティスト。母親に捨てられセネガルの孤児院で育ち、13歳のときに人身売買によりフランスへ渡る・・・という壮絶な過去があります。
マリエムの人生を変えたのは、フランスでの運命的な出会い。友達であり、良き相談相手でもあったモロッコ人女性が、イギリスへの移住プログラムに応募するように薦めてくれたのです。そして19歳から44歳になった今まで、イギリスで暮らしています。
小さいときは学校にも通えず、16歳になってから毎日図書館であらゆる本を読み、独学で読み書きの勉強をしてきました。
今回、マリエムは世界経済フォーラムの「ヤング・グローバル・リーダーズ(YGLs)」のメンバー16人のうちの1人に選ばれ、ケニア北西部のカクマとカロベイエイ難民居住区を訪れました。
YGLsは専門性によって7グループに分かれて派遣され、マリエムは教育グループに参加。マシンデ・ムリロ大学のカクマキャンパスを訪れました。
「フランスで警察に保護されるまでの3年間、地下鉄の駅に住んでいたこともあります。だからこそ、難民たちと困難や苦しみを分かち合うことができたのです」
マリエムは南スーダン出身の難民であるローズ・シェリアに出会いました。ローズはおばとともにカクマキャンプに逃れてきましたが、学校に通えるようになるまでにはたくさんの試練があったといいます。
「マリエムのストーリーは私に希望を与えてくれます。どんな困難が待っていようとも、私たちの運命は私たち自身で決められるのだと教えてくれました」
マリエムは「iamtheCODE」というIT企業の設立者でもあります。2030年までに10万人の女子にコンピューター技術を教え、安全な教育環境を提供することで、仕事を得る助けとなる場をつくることを目標にしています。
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