執行委員会は、
離散した難民家族の再統合について、次の結論を採択した。
- 家族一体性の原則を適用するためおよび明らかに人道的な理由により、離散した難民家族の再結合を確保するあらゆる努力がなされるべきである。
- この目的のため、庇護国および出身国が、離散した難民家族ができる限り遅滞なく再統合することを確保する高等弁務官の努力を支援することが望ましい。
- 離散した難民家族の再統合に関する一般的に積極的な傾向は大いに歓迎されるが、多くの問題が依然として未解決なままに残されている。
- すべての者はいずれの国(自国を含む。)からも離れる権利を認められているのであり、出身国は、難民の家族構成員に出国許可を与え国外にいる難民と結合することを可能にすることによって、家族の再統合を促進すべきである。
- 入国を許可する家族構成員を確認するにあたって庇護国が寛大な基準を適用し、家族全体の再統合を促進することが期待される。
- 家族の再結合に関する決定を行う場合、婚姻の正式な有効性または親子関係を証する文書がないことそれ自体を障害とみなすべきでない。
- 難民家族の離散は、世界の一定の地域において、付き添われていない未成年者に関する特に微妙な問題を数多く生じさせている。再定住の前に、付き添われていない未成年者の親またはその他の近親者を見つけるためあらゆる努力がなされるべきである。家族の状況を十分に明らかにする努力は、再定住後も継続されるべきである。そのような努力は、血縁関係を遮断する養子縁組の決定を行う前に特に重要である。
- 難民家族の定住国への迅速な適応を促進するため、新たに結合する家族構成員には、正式に難民として認められた家族の長と同一の法的地位および便宜が与えられるべきである。
- 家族の再統合は、適切な場合には、家族の長に対する特別の援助措置によって促進されるべきであり、庇護国における経済上および住宅上の問題が家族構成員への入国許可を不当に遅らせることがあってはならない。
*1国連総会文書No.12A(A/36/12/Add.1)に含まれている。