第19号 (XXXI) -1980- 一時避難 *1

執行委員会は、

  1. あらゆる大量流入の事態において、ノン・ルフールマンという人道的な法原則が厳正に遵守されるべき不可欠の必要性を再確認し、
  2. 執行委員会第30会期に採択された一時避難の問題に関する結論、ならびに、特に次のことを想起した。
    1. 大量流入の場合、庇護を求める者は、常に、少なくとも一時避難を与えられるべきこと、および、
    2. 地理的条件またはその他の理由で大量流入に直面している諸国は、必要な場合および関係国の要請があった場合には負担の衡平な配分の原則に従って他国から即時の援助を受けるべきこと。
  3. また難民の大量流入の事態において一時避難を与える広範な実務慣行に留意し、
  4. 1951年の難民の地位に関する国連条約および1967年の議定書の諸規定の、ならびに1967年の領域的庇護に関する国連宣言の諸規定の基本的重要性ならびに難民の大量流入にさらされている諸国による当該諸規定の実際の適用に関するUNHCRの継続的助言の必要性を強調し、
  5. 一時避難の例外的な性格および一時避難を与えられた者が最低限の人道的な処遇基準を享受すべき不可欠の必要性を強調し、
  6. 一時避難付与の性質、機能および含意を明確にする必要性を認め、
  7. 一時避難の実務慣行が十分に検討されておらず、特に 1. 難民の入国手続、 2. 恒久的解決までの難民の地位、 3. 負担の配分を含む国際的連帯と一時避難との関係について、さらに研究すべきことを考慮し、
  8. 難民高等弁務官に対し、大量流入によって生じる問題の枠組みの中で一時避難のあらゆる側面について検討するための代表的な専門家グループをできる限り速やかに招集し、当該グループにあらゆる可能な援助を提供するよう求めることを決定した。

*1国連総会文書No.12A(A/35/12/Add.1)に含まれている。