UNHCRは、帰還して生活再建を目指すソマリア難民がスキルを身につける支援を提供しています。ソマリアでは2014年以来、7万5000人以上がケニアのダダーブやカクマの難民キャンプから自主帰還しています。治安状況により100万人以上が国内避難民、さらに約100万人が難民として国外に避難しています。
ファダモ(24、仮名)は、ダダーブキャンプで生まれ育ち、1991年にソマリアから避難した両親とともに避難生活を続けてきましたが、昨年8月にソマリア南部の町キスマヨに帰還しました。UNHCRが財政支援し、アメリカ難民委員会(ARC)が運営する帰還民サポートセンターに通い、仕事のために職業技術教育・訓練コースで3ヶ月間絞り染めを学びました。今ではARCのマイクロクレジットを利用して工房と食料品店を経営しています。「子どもを学校に通わせられて食事や家賃にも余裕があり、生活は難民キャンプの時よりずっと良いです」と喜んでいます。
センターは設置以来、起業のための現金給付やトレーナー支援を通して1200人の帰還民を支援してきました。UNHCRモガディシュ事務所の代表は「職業訓練は、帰還民にスキルと均等な就業機会を提供し新たな生活を保障するために不可欠」と語ります。状況が改善されれば、帰還民は安全を感じられるようになるほか、教育や保健、仕事へのアクセスを享受することができます。そうすれば、ファダモのような幸せが帰還民の間にも広がるでしょう。
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