ウガンダの首都カンパラで6月22日、23日、ウガンダ難民連帯サミットが開催されました。国連とウガンダが共催したもので、政府や国連機関、NGOなどの代表約500人が参加しました。今回のサミットの目的は、130万人の難民を受け入れているウガンダへの連帯と、国際社会の連帯の強化を求めることです。
フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、ウガンダに対して難民の受け入れに感謝の意を表しました。ウガンダは、難民が自立し、尊厳を保ちつつ生活するために支援を続けています。同時に、避難を余儀なくされている人を受け入れているウガンダの政策を支援するよう国際社会に呼びかけました。
グテーレス国連事務総長は、緊急事態に直面する多くの難民を支援する責任を背負っているウガンダに対し、国際社会からの支援を要請しました。「国際的な連帯は、連帯だけでなく、正義の問題でもあります」と述べました。
ウガンダに避難した難民には、土地が与えられているほか、労働が許可され、移動の自由もあります。また難民はウガンダで医療や教育を受けることができます。
昨年は南スーダンからウガンダに難民50万人以上が避難し、現在でも多くの人が逃れてきており、ウガンダの財政を圧迫し始めています。グランディ高等弁務官は、南スーダンからの難民を支援するための緊急資金は16%しか集まっていないとし、「受け入れ国の難民に対する支援は、集まる資金額と適切に合致していません」と指摘。食糧やシェルター、教育などで支援が行き届かない状況が発生していると警告しました。
ウガンダは、難民と移民に関するニューヨーク宣言に署名した国の一つです。ニューヨーク宣言では、加盟国は、人道支援団体、開発団体、民間、受け入れ国、難民を含めた、包括的な支援策を策定することで合意しました。グランディ高等弁務官は、ウガンダを支援することで、包括的な支援の枠組みがうまく運用されていることを示すことが重要だと言います。国際社会はウガンダの貢献が当たり前であると思わずに、ウガンダへの支援を強化することで、今後もウガンダが難民への支援を継続できるだろう、と語っています。
サミット終了時には、ウガンダに対し3億5800万米ドルの支援が公約されました。
グランディ高等弁務官やグテーレス事務総長を始めとしたスピーカーは、難民が最も必要としていることは平和だと強調しました。「南スーダン、その周辺国、そして国際社会に対し、難民がもっとも必要としているのは平和であると呼びかけてきました。南スーダンやそのほかの国から避難してきた人々は、安全や尊厳が確保されている故郷に戻るという将来への希望を持つ権利があります」とグランディ高等弁務官は説明しました。
くわしくはこちら(英語)