紀谷昌彦駐南スーダン大使は8月27日、南スーダンのマバン郡にある難民キャンプや病院などを訪問した。紀谷大使はドロ難民キャンプで、小学校や太陽光発電施設、シェルターなど日本が支援した施設を視察した。スーダン出身の難民スーザン(28歳)は「屋根付きのシェルターのおかげで、雨の心配をしなくてよくなりました。」とその喜びを語った。スーザンは雨の影響を受ける低い避難地域から高台にある避難地域へと移動した5000人の中の1人だ。「ここは広くて子どもたちにとっても良いし、ちゃんとした家に住んでいるという気がします」とスーザンが語るように、ドロ難民キャンプ内では新たな避難場所に日本の支援で届けられたシェルターが活用されている。
紀谷大使はマバン郡にある病院も訪問した。ここは現在上ナイル州で唯一機能している病院で、20万人以上の難民や受け入れコミュニティの人々が利用している。
UNHCRにとって2番目のドナー国である日本は、2014年から1640万米ドルを拠出し、南スーダンにおける難民保護と支援、難民受け入れコミュニティのサポートを行ってきた。紀谷大使は難民の代表者らとも面会し、高等教育や健康の維持、食糧やシェルターなどについて、どのような改善を望んでいるのか直接耳を傾けた。
紀谷大使は「日本からの支援が難民の生活改善に役立っていることに大きな意義を感じる。日本は南スーダンで避難生活を送る難民と、難民受け入れコミュニティが共存する上でのサポートが出来ればと願っている。」と述べた。
南スーダンには26万5000人の難民がおり、6つの難民キャンプがある。難民の9割が南コルドファン州と青ナイル州から逃れてきたスーダン難民である。西エクアトリア州にはコンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、エチオピアから逃れた難民が生活している。
日本は南スーダン政府、パートナー団体と協働で難民保護と支援活動を行っている。