このたび、鶴見大学歯学部、および、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所は、日本国内の庇護希望者を対象に歯科治療を無償で提供するプロジェクトを立ち上げた。
難民申請者数の増加により、政府による支援の予算が逼迫する中、庇護希望者が受けることのできる歯科治療が必要とされる。2009年、庇護申請者の約30%が支援を受けた。この政府からの扶助は延長される場合が多いが、原則として4ヶ月で終了する。一方、その期間内に難民認定の結果が出にくいのが現状であり、多くの庇護申請者は、歯科治療にかかる費用を前払いをすることが出来ないでいる。
初めての試みとなる今回の歯科治療プロジェクトは、鶴見大学、UNHCR、および、なんみんフォーラムジャパン(FRJ)の連携により、庇護希望者の歯科治療に関するニーズを理解し、必要とされる治療を提供することを目的としている。本プロジェクトは、鶴見大学歯学部付属病院にて永坂哲歯科医師が統括する診療チームのもと、2010年2月23日より実施。庇護希望者はFRJ会員組織を通じ、同付属病院へ照会されることとなる。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、1950年12月14日、国際連合総会により設立され、世界の難民の保護と難民問題の解決へ向けた国際的な活動を先導、調整し、難民の権利と厚生を守ることを第一の目的として活動している。鶴見大学歯学部は1970年に創立され、800名を超える学生と、世界各国の歯科学関連機関からの研究者、交換留学生を受け入れている。同大学は歯学部の他、文学部、短期大学部を併設する。なんみんフォーラム(FRJ)は2009年に設立された、国内の難民や庇護申請者に支援を行うNGOのネットワークである。
《歯科診療に関する詳細事項》
緊急患者も受け入れる予定。
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