4月14日、UNHCRは3ヶ月以内にダダーブ 難民キャンプを閉鎖し、35万人ものソマリア難民の帰還を […]
4月14日、UNHCRは3ヶ月以内にダダーブ 難民キャンプを閉鎖し、35万人ものソマリア難民の帰還を要求するというケニア政府からの声明に対して再考を促した。
政府の声明は4月2日 、ケニア東部、ガリッサ大学で起きた凄惨な襲撃事件を受けて表明されたものだ。UNHCR報道官は「ガリッサ大学襲撃は衝撃的かつむごい事件でした。アントニオ・グテーレス高等弁務官とUNHCRのスタッフは一丸となりケニアの人々に寄り添います。そしてすべての犠牲者の家族に哀悼の意を表します。」と伝えた。
ケニアは20年以上にわたり、隣国ソマリアでの暴力や迫害から逃れた難民を保護してきた。
「UNHCRはこれまでケニア政府と連携して活動して来たので、ケニアの安全状況への懸念や、現在ケニアがどのような危機に面しているかをよく理解しています。そのうえで、ケニア政府が自国の国民や、難民を含むケニアで生活する人々全員の安全を確保する義務があると考えています。しかし今回ケニア政府が発表した急なキャンプ閉鎖と強制的な難民の帰還という判断は人道的にも、現実的にも極端な結果を招き、ケニアが果たすべき国際法上の義務違反にもなりかねません。」
さらに、「UNHCRはケニア当局に再考を促しています。そしてケニア政府とともに、ダダーブにおける法の施行や、難民、ケニア国民を武力的侵略行為から守る為の活動を行う準備ができています。」と語った。
昨年12月、ソマリアの中でも比較的安全なルーク、バイドア 、キスマヨ への自発的な帰還を支援する活動が試験的に行われた。UNHCRはソマリア政府に対し、帰還事業を推進していく用意があると伝えているが、今の状況下ではソマリア国内の多くの地域(とくにソマリア南部と中央部)では大規模な難民を帰還させることは依然不可能だと見ている。UNHCRは、ソマリア難民への保護をより充実させるためケニア政府を継続的に支えていくことを繰り返し伝えた。
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