第10回UNHCR難民映画祭のトークゲストとして来日中のゲール・ドゥエイニー UNHCR親善大使がUNHCR国会議員連盟を訪問し、意見交換を行いました。
UNHCR議員連盟会長である逢沢一郎衆議院議員は、主にアフリカや中東出身の難民が欧州へと逃れており、多くの人が困難に直面していることに触れ、日本人もこの問題に向き合わなければいけないと述べました。またゲール・ドゥエイニーUNHCR親善大使自身が、これまで多くの困難に直面しながらも強い意思と、努力を通して人生を切り拓いてきたことについて「ゲールさんの姿は、多くの人々に感動と勇気を与える」とたたえました。
難民キャンプにいた頃、どのような気持ちで日々を過ごしていたのかを聞かれたゲール・ドゥエイニーUNHCR親善大使は「生きないと、と強く思った瞬間が沢山ありました。私は幸運にも1994年に第三国定住で米国へ行く機会を得ましたが、恐怖と希望が常に同居していました。最初は言葉もわからなかったし、大変なことも多くありましたが多くの人の助けがあって今ここに居ます」と答えました。
ゲール・ドゥエイニーUNHCR親善大使は、特に若い人の教育の重要性を訴えています。難民となり教育の機会を失うことは人生の選択肢を奪われることにつながると語り、「銃よりも教育を」と語りました。
【ゲール・ドゥエイニー プロフィール】
俳優/モデルでUNHCRの親善大使(東アフリカ・アフリカの角地域)。映画『グッド・ライ〜いちばん優しい嘘〜』では主人公の一人、ジェレマイア 役として出演。1978年、スーダン南部(現在の南スーダン)で生まれ、内戦のさなか家族と離ればなれになり、強制的に少年兵として徴兵される。14歳で エチオピアの難民キャンプへと逃れ、その後第三国定住で米国へ移住。米国の大学を卒業後、2014年にケニアのカクマ難民キャンプで母親と再会を果たす。 2015年にはUNHCRの親善大使(東アフリカ・アフリカの角地域)に任命され、難民の声を世界に届ける活動を精力的に行っている。