スイス、ジュネーブ
シリア北部からトルコへ逃れる難民の急増を受け、UNHCRは大規模な支援物資の空輸を開始し、その第一機がトルコ南部の町アダナに到着した。
9月19日以来、14万4000人を超すシリア難民(主にクルド人)がシリア北部コバニ付近の町や村での対立や、「イスラム国(ISIS)」の進攻から逃れ、トルコのシャンルウルファに庇護を求めて避難してきた。
アントニオ・グテーレス高等弁務官は、突如として大量の人々が流入したトルコは、既に100万をゆうに超すシリア人を受け入れていることを強調し、国際社会は冬に備え、難民の増えるニーズに対応できるようトルコを支援することが不可欠だと語った。
合計8回の空輸で、8日間に渡り13万枚のマットレス、10万7500枚の毛布、1万5000セットの料理器具、1万3500枚のビニールシートと5つのプレハブ倉庫を運ぶ見込みだ。
またさらなる支援物資がコペンハーゲンから陸路で、ドバイから海路でトルコのメルシンに10月11日に到着する予定だ。UNHCRはマットレスや衛生用品、その他優先して届ける物資を現地でも調達している。
9月25日の朝には、多くの人々がコバニから10キロほど離れたユムタリクの国境を越え、トルコに流れ込み、前日の9月24日には1300人ほどが国境を越えて避難した。
こうした難民のおよそ8割が女性と子どもであり、また約2割は高齢であるか、障害を負っている。多くの人がシリアで暴力などの残虐な行為を目の当たりにし、逃れてきた。支援物資は、難民を受け入れて飽和状態になっている学校、市民ホール、モスクなどの臨時シェルター、難民受け入れコミュニティなどに届けられる。
シリアから新たに避難してくる難民の影響で、約5万人が依然として適切な避難場所を必要としている状態だ。
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