1998年以降、度重なる紛争により貧困と治安の悪化が慢性化していたコンゴ民主共和国。2012年4月から、政府軍と国軍離脱兵士を中心に作られた武装グループ、M23との戦闘が東部の北キブ州で深刻化している。その結果、国内避難民の数は223万人以上に増加し約7万人が隣国のルワンダやウガンダに逃れ、新たに難民となった。2012年前半には、1万5000人以上の難民が帰還を果たしたものの、約45万人がいまだに国外で避難生活を送っている。(2012年9月現在)
女性に対する暴力もまた深刻な問題だ。性的暴力の被害を受けた女性の中には重度の感染症を患う者や、家族との関係に支障をきたす者、コミュニティで居場所を失う者もいる。こうした状況を改善するため、様々な取り組みが行われている。
ムグンガ第三キャンプでは、女性たちの手によって料理用の練炭を作る活動が行われている。これは女性が薪を拾いに外に出た時に、性的被害に遭う危険性を減らすためのものだ。また、ルワンダのキジバキャンプでは手工芸品、庭仕事、染色、仕立て、料理などの雇用創出プログラム精神的なケアも目的としている。
こうした活動を通して、難民キャンプでは困難に打ちひしがれながらも多くの女性が希望を失わずに生き抜こうとしている。