スイス、ジュネーブ、2012年3月2日発、
西アフリカ、マリでの暴動と不安定な状況から逃れる難民が、続々とモーリタニアとブルキナファソに辿り着いている。1月中旬に生じたマリ北部での政府勢力とトゥレグ族の反政府軍との衝突により、何万人もの人たちが故郷からの避難を余儀なくされ、安全を求めてニジェール、モーリタニアやブルキナファソなどの隣国に流れている。また記者に対して、UNHCR報道官は、避難してきた難民は、広がる国内の不安定な状況を機に、住居や土地を略奪する盗賊への不安も抱いていると報告した。
モーリタニア政府は国内に3万1000人のマリ難民が国内におり、その大半は過去6週間で流入してきた人たちであると推定している。毎日平均で約1500人の難民がマリから逃れてきている。1万9198人の難民が登録されているブルキナファソでは、一日平均500人のマリ人が国境を越えてくる一方で、ニジェールへと逃れる数は減少した。政府は、8万人以上がマリでの暴動から避難していると判断しているが、北部では国内避難民の数が増え、難民の数とほぼ同じの推定8万1000人が避難している。
UNHCRはより効果的に難民のニーズに応えるため、3つの庇護国での難民登録を開始し、数週間以内に登録手続きを終わらせることを目指している。難民が避難しているブルキナファソ、モーリタニアとニジェールの国境付近では、深刻な干ばつに直面おり、難民は食糧と水不足に悩まされている。避難してくる難民と受け入れ側のニーズに応えるために、UNHCRは政府、パートナー団体と共に取り組んでいる。また困難な状況にも関わらず、受け入れ側の住人は難民に協力的であることを報道官は報告した。
UNHCRは、難民を別の地域に建設中のキャンプに移送する計画である。体の弱い8000人以上の男女、子供たちは既に移された。国境付近での避難生活が困難なことから、多くの難民はそれらのキャンプへの移動を希望している。
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