ジュネーヴ(10月3日)発
10月3日、UNHCRは長年にわたる難民支援の功績を称え、イエメンの人道支援団体であるSociety for Humanitarian Solidarity (SHS)とアンジェリーナ・ジョリーUNHCR親善大使を表彰した。今回の表彰セレモニーには200名近い政府・外交関係者、支援団体や援助活動家が集った。
SHSは1995年の創設以来、アフリカからアデン湾を渡り、密航船でイエメンへ逃れてくる何万人もの難民に対する支援を積極的に行っている。2,000キロにものぼるイエメンの海岸線の約1/3を24時間体制で監視し、無事到着した難民に対する緊急支援を行うと同時に、道中亡くなってしまった数多くの難民の埋葬作業も行う。2011年には、過去3年間の累積合計にも匹敵する6万人以上の難民がイエメンに流れ着き、少なくとも120名はイエメンに向かう途中で亡くなっているものと推計されている。UNHCRはSHSの長年にわたる難民支援の功績を称え、スタッフ290名にナンセン難民賞を授与した。
アンジェリーナ・ジョリーUNHCR親善大使には、過去10年間にわたる大使としての活動を称え、ゴールドのピンが贈られた。ジョリー大使は10年間で約30か国を大使として訪問し、今年だけでも既にチュニジア、トルコ、マルタ、イタリアなどに現地視察に訪れている。
ナンセン難民賞は1954年にはじまり、難民支援で顕著な功績を残した個人や団体に対して、UNHCRから毎年授与される歴史ある賞で、初代難民高等弁務官であったフリチョフ・ナンセンにちなんで名称がつけられた。受賞者には、スイス政府とノルウェー政府の協力により、メダルと10万ドルの賞金が贈られる。過去の受賞者には、エレノア・ルーズベルト元米大統領夫人や、タンザニアのニエレレ大統領、スペイン国王カルロス1世などが名を連ねる。
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