アンジェリーナ・ジョリーUNHCR特使はこのほど、ジュネーブのUNHCR本部を訪れ、UNHCRの職員向けにスピーチを行い、「今後もずっとUNHCRと一緒に活動します」と述べ、今後も難民支援に携わっていく方針を示しました。
握手を交わすジョリーUNHCR特使(左)とグランディ高等弁務官
© UNHCR/Mark Henle
「家に帰ってきたみたいで本当に嬉しいです。16年前に初めてUNHCRを訪れまして、この先に何があるか見当も付きませんでした。ここにいる職員の中でもそのように感じる時があることでしょう」
ジョリー特使はUNHCRでの活動を振り返り、紛争や迫害により避難を余儀なくされている人が、2200万人から6500万人に急増し、世界、そして特にUNHCRは大きな課題に直面していると説明しました。
「支援対象の人が増え、懸念や仕事量が増えたにも関わらず、支援は少なくなっています。こうした状況で仕事を続ける大変さを想像することは難しいです」
紛争などの恒久的な解決策が見出せない中、避難を余儀なくされている人が増加しています。
「ニュースを見たり、仕事をしたり、現場に行ったりする際に、“私たちは十分に支援できているのだろうか”“十分に支援できる時は来るのだろうか”“状況を改善できる時は来るのだろうか”――と感じていることでしょう」
「おそらく多くの現場で働く職員と同じく、支援した人よりも支援できていない人のことを考えているでしょう。私がUNHCRと活動できていることで誇りに思う理由があります。みなさんが行う仕事で、現場での支援で、支援した人の生活を変えることができるからです」
UNHCRや人道支援セクターが直面する多くの課題について説明する中で、ジョリー特使は職員に対し「一歩踏み出して、UNHCRとは何か、誰のために活動しているのかを主張し、もっと仕事に励みましょう。契約があるからということではなく、私はUNHCRとともに今後もずっと活動を続けます。UNHCRに入ったからには、難民支援の活動から身を引くことはできません」と促しました。
ジョリー特使は、現場でUNHCRの職員と話していて、話の内容が政策や難民のことに及んだ際のことについて触れ、「政策についてどうこう言うことはできません。それはあなた方がどのようなことを望んでいるかということです。だから、私たちは家族のように結束していますし、私はみなさんと一緒に活動します」と述べました。そして、「私は今後もUNHCRの仕事を代表できるよう努めます」と締めくくりました。
ジョリー特使はUNHCRを訪問した際、フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官と面会し、UNHCR特使の契約を更新しました。
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