2024年6月26日、松江市(島根県)が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のグローバルキャンペーン「難民を支える自治体ネットワーク」(英語名:Cities #WithRefugees)に署名しました。日本では18番目に署名する自治体となります。
UNHCRは世界各地で拡大する難民危機を受けて、難民支援における重要なパートナーである自治体との連携を強化しています。2018年に採択された「難民に関するグローバル・コンパクト」では、難民支援の最前線での自治体の役割、都市・地域レベルのつながりから生まれる可能性が強調されています。
2018年に全世界でスタートした「Cities #WithRefugees」は、自治体による行動や支援の表明を通じて、紛争や迫害により故郷を追われた人々への連帯を高めることを目指したキャンペーンです。2024年6月末時点で、世界59カ国・307の自治体が署名しています。
松江市とUNHCRは「難民を支える自治体ネットワーク」を通じて、自治体レベルでの難民支援の拡大に向けた連携強化に取り組んでまいります。
上定昭仁 松江市長からのメッセージ
本市の総合計画「MATSUE DREAMS 2030」では、「多文化共生社会を実現し、だれもが社会参加できる環境をつくりマインドを育てる」ことを目標の一つに掲げています。故郷を追われた人々への連帯を示す「難民を支える自治体ネットワーク」への参加は、多文化共生社会を目指す本市の目標と重なるものであり、今後、UNHCRにも協力いただきながら、難民への理解や支援の輪が広がるよう取り組みを進め、「だれ一人取り残さない社会」の実現を導いてまいります。
UNHCR駐日代表 伊藤礼樹のメッセージ
松江市は今年の「世界難民の日」に、国宝松江城天守、市役所新庁舎をはじめとした市内 5 カ所のランドマークをUNHCRブルーにライトアップするなど、難民支援に取り組んでくださっています。これからも松江市だからこそできる活動を通じて「難民を支える自治体ネットワーク」を盛り上げていただき、UNHCRと自治体間の連携がさらに広がっていくことを期待しています。
<「難民を支える自治体ネットワーク」日本の署名都市>
東京都、広島市、文京区、渋谷区、瀬戸内市、札幌市、世田谷区、敦賀市、大村市、横浜市、鎌倉市、中野区、岡山市、総社市、長崎市、豊明市、神奈川県(署名順)
▶ UNHCRと日本の自治体の取り組みについてはこちら
<松江市について>
松江市は、島根県の東部に位置する県庁所在地です。2つの湖(宍道湖・中海)に囲まれた水と緑が豊かな都市で、京都・奈良と並ぶ国際文化観光都市の一つです。市内中心部には400年前に建築された当時の姿を残す「国宝松江城」があり、周辺の堀川沿いには武家屋敷が軒を連ね、城下町のたたずまいを体感できます。本市の総合計画「MATSUE DREAMS 2030」では、「夢を実現できるまち 誇れるまち 松江」を目指す将来像に掲げています。先人から受け継いだ豊かな自然と文化を守りながら、あらゆる立場の人が未来に向かってチャレンジでき、それを称え応援できるまちになるべく取り組んでまいります。https://www.city.matsue.lg.jp/index.html
<UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)について>
国連の難民支援機関であるUNHCRは、難民、国内避難民、無国籍者などを国際的に保護・支援するため、世界約 135 カ国で活動しています。2023年12月にスイス・ジュネーブで開催された「グローバル難民フォーラム」の主催団体として、共同議長国の日本などと連携しながら、多様なパートナーとともに、“社会全体で取り組む難民支援”の推進に取り組んでいます。1954 年、1981 年にノーベル平和賞を受賞。本部はジュネーブ。https://www.unhcr.org/jp/