日本政府は、ミャンマーの紛争の影響を受けた国内避難民の保護と人道支援に向けて、13億円の無償資金協力を決定しました。
ミャンマーは東南アジアの中でも、最も複雑な人道危機が長期化している国のひとつです。特に2021年2月1日のクーデター以降、国内の情勢はさらに悪化し、ミャンマー全土で150万人以上(2023年2月時点)が国内での避難を余儀なくされています。
北西部は最も急速に国内避難民が増加しており、南東部でも人道状況の悪化により、多くの人が故郷に戻ることができていません。また、西部のラカイン州では緊迫した状態が続いており、いまだ予断を許さない状況です。
このような情勢不安や強制移動が続いていることに加え、新型コロナウイルスの影響、社会経済かつ物流に関するさまざまな課題も加わって、ミャンマー全土で人道支援のニーズは高まっています。
UNHCRはこれまでもパートナー団体と連携し、紛争の影響を受けた人々に対する支援を強化していますが、現場の喫緊のニーズに対応するための資金が不足しています。
今回の日本の支援を通じて、UNHCRはミャンマーの国内避難民に対して、安全かつ尊厳が保たれたシェルターの確保、各コミュニティのニーズに応じたプロジェクトの実施、緊急援助物資を適切に届けるための物流の改善に取り組みます。
ミャンマーでは依然として緊張状態が続いています。UNHCRは一人ひとりの命と生活を守るために、現場にとどまり支援を続けていきます。
<主な支援内容>
・シェルター支援
・コミュニティ内でのプロジェクト(水と衛生、医療、教育、道路へのアクセス、生計向上、保護など)
・物流と倉庫の増強