日本政府は、ミャンマーからバングラデシュに避難しているロヒンギャ難民への支援として、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)へ350万米ドルの無償資金協力の実施を決定しました。
2017年8月に発生したミャンマーの少数民族ロヒンギャの大規模避難以降、UNHCRはバングラデシュ南東部のコックスバザールに逃れた90万人以上のロヒンギャ難民および受け入れコミュニティに対する支援をさまざまな側面から続けてきました。
現場のニーズに応じた継続的な支援により、生活環境の改善がみられる一方、新型コロナウイルスの感染拡大による人道支援関係者の行動制限から、難民キャンプの治安悪化、コミュニティ内外の緊張関係の高まりが見られるため、関係機関との連携による改善策の強化が喫緊の課題となっています。
また、バシャンチャール島に移住した2万人のロヒンギャ難民の人道支援・保護のニーズへの迅速な対応も求められており、UNHCRは政府当局、島内で活動するNGOなど関係機関と連携し、保護、保健・栄養、非食料援助物資の配布、水と衛生(WASH)、生計向上などの支援に取り組んでいます。
今回の無償資金協力を通じて、バングラデシュのロヒンギャ難民の一人ひとりの命と尊厳を守るための支援、安全かつ自主的な帰還が実現した際の自立に向けた能力強化のための取り組みなどが実施されます。
日本はバングラデシュのロヒンギャ難民へ多大な貢献を果たしている国のひとつです。2017年8月以降、今回の支援を含めて、UNHCRを含む国連機関、NGOに1億7,000万米ドル以上を支援しています。
【主な支援内容】
バシャンチャール島:保護、保健・栄養、非食料援助物資、サイトマネジメント、水と衛生(WASH)、生計向上
コックスバザール:保護
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