UNHCRは豊田通商株式会社とグループ会社であるCFAO Motors Ugandaと連携し、2022年4月より、アフリカの難民自立支援の取り組みとして、ウガンダにおいて自動車整備士の養成トレーニングの提供を開始します。アフリカの自動車産業において、難民に対して実践的なスキルを提供する取り組みとしては、UNHCRと日本企業間の初の協働案件です。
アフリカでは、故郷を追われた人々が避難先で自立した生活を送るうえでさまざまな課題があります。質の高いトレーニングや雇用、金融サービスなどへのアクセスが容易ではなく、起業の機会も限られています。
ウガンダはアフリカで最大規模の難民受け入れ国であり、周辺国から約160万人(うち59%が18歳未満の子ども)の難民を受け入れています。(2022年1月31日時点)
UNHCRはこの取り組みを通じて難民の自立を促進し、難民受け入れ国であるウガンダの負担の軽減につなげることで、難民と受け入れ国双方の経済発展に貢献することを目指します。
自動車産業において難民が研修生として実践的なスキルを習得し、就労の機会を得ることで、一人ひとりの自立と生活改善につながることが期待されます。
豊田通商は2020年、新型コロナウイルス感染症から難民・国内避難民を守るため、アフリカ各国で援助活動を継続するUNHCRに対して、トヨタグループの「ココロハコブプロジェクト」を通じて、トヨタ車のメンテナンス部品、フェイスシールドを提供しています。この支援は、アフリカ10カ国にあるUNHCR活動拠点(カメルーン、チャド、コンゴ民主共和国、エチオピア、ケニア、ニジェール、南スーダン、スーダン、タンザニア、ウガンダ)を対象に実施され、各地で活用されています。
また、今年3月にはウクライナの情勢悪化を受け、国連UNHCR協会を通じて、UNHCRが実施するウクライナおよび周辺地域の緊急人道支援として10万ユーロを寄付することを決定しています。