シリア北東部での攻撃の激化を受けて、避難を強いられる人が増え続けています。10月15日の発表時点ではUNHCRは3万1800人以上を支援、どのようなニーズがあるか、パートナー団体や現地当局と連携しながら現場で調査を続けています。
ハサケ、タルタメルでは、3つのキャンプの国内避難民2万250人、共有シェルターに逃れている1万1550人に毛布をはじめとした緊急支援物資を配布。国境近くのカミシリへは毛布5万2000人分、ビニールシート1万5000人分、ソーラーランタン2万人分を追加の支援物資として手配しました。
ハサケ、タルタメル、ラッカの共有シェルターでは、パートナー団体と連携し、難民保護に関するアセスメントが行われています。緊急の保護ニーズがある中、着の身着のまま逃げてきた人がほとんどで、公的な証明書類を持たない人が多くいます。避難の途中で、家族がばらばらになってしまったケースもあります。緊急ニーズとして、心のケア、社会心理面でのサポートも必要とされています。
UNHCRは優先的な保護を把握するために専門チームを派遣し、特定のニーズのある人、高齢者、障害のある人、深刻な健康状態にある人など、脆弱性の高い層に適切に支援が行きわたるよう注視して活動を続けています。
また、攻撃が数日間に渡り続いていることから、今週月曜にはシリア北東部から184人が、火曜にかけてさらに227人が国境を越えて避難しました。多くはコバニ地域で暮らしていた人たちで、安全を求めて3、4日かけて徒歩での避難を余儀なくされています。
UNHCRはイラク北部ドホークのレセプションセンターに避難が必要なグループを移送し、パートナー団体、現地当局と協力しながら、温かい食事、水、シェルター、毛布などの支援、医療サービスの提供を行っています。
妻と6人の子どもと逃げてきたという男性は、自宅近くに砲弾が落ちてきたため命の危険を感じ、危険な状況をくぐり抜けて避難してきました。近隣住民たちも四方八方、一斉にイラクの国境に向かって逃げていく光景を目にしたといいます。
少なくともさらに2000人がイラク国境近くに逃れていると見込まれ、予断を許さない状況です。
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