東京(28日)発――チャド東部地域では、情勢が急速に悪化し、17万人の国内避難民が発生し、26の国内避難民キャンプに避難を余儀なくされるという事態が生じている。2006年10月時点で5万人だった国内避難民が6月時点で17万人になるなど、状況は深刻を極めている。
また、中央アフリカ北東部においても反政府勢力の活動やダルフールの民兵からの越境攻撃等により同様の現象が発生している。2006年12月時点で約15万人とされていた国内避難民が、5月までに21万2千人に増加するなど、状況は極めて深刻。国際社会の焦点が、ダルフールやチャドに集中する今日、中央アフリカ共和国における事態は、「忘れられた危機」となっている。
チャド及び中央アフリカにおける国内避難民は、着の身着のままで逃れており、雨露や日中の強い日差しから身を守る術を持たず、食糧を始めとする全ての生活必需品を援助に頼らざるを得ず、その状況は極めて深刻である。このような国内避難民を安全な場所に避難させ、非食糧品や医療支援を早急に実施する必要が生じている。
今般の日本政府からの支援の内訳は、チャド東部地域に約115万ドル、中央アフリカ北東部に約50万ドル。UNHCRはこの支援を活用し、国内避難民に対する保護活動及び非食糧品の供与を実施する。
UNHCRは活動自体が困難な治安状況の中、チャドおよび中央アフリカにて国内避難民の保護、緊急シェルター、物資の配給、保健、教育、コミュニティ支援を各機関との連携をはかりながら実施する。
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