アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官が、12月4日から6日まで訪日する。今回は、昨年6月に第10代高等弁務官に就任して以来、2回目の来日となる。
高等弁務官は、麻生太郎外務大臣との会談のほか、塩崎恭久内閣官房長官への表敬訪問や政府閣僚との会談を予定している。
また、森喜朗元内閣総理大臣・UNHCR国会議員連盟会長と逢沢一郎UNHCR国会議員連盟事務局長の進行のもと開催されるUNHCR国会議員連盟の会合に出席する。さらに緒方貞子国際協力機構(JICA)理事長と会談するほか、他の国連機関、外交団、日本のNGOなどと意見を交換する。また、ナンセン難民賞の祝賀レセプションを催す予定である。
高等弁務官は12月4日、東京都内のUNハウスで開催される、訪日記念シンポジウム「人道支援と企業のCSR」にて基調講演を行った後、山本正ジャパンプラットフォーム代表理事との記者会見の予定。6日には、人間の安全保障に関するシンポジウムへの出席なども予定されている。
滞在中、高等弁務官は日本政府および国民のより寛大な支援に謝意を表し、特にUNHCRと日本のパートナーシップの重要性についてふれる。
なお、高等弁務官には、ジャネット・リム アジア・太平洋局長が同行する予定である。
グテーレス高等弁務官は、57歳。高等弁務官就任前は20年以上、政治や公共部門に携わり、1996年から2002年までポルトガル首相。2000年初めには欧州理事会議長になり、第1回EU(欧州連合)・アフリカ首脳会議の共同議長を務めた。1991年にはポルトガル難民評議会を創設し1981年から 1983年までは欧州評議会議員総会の一員として、「人口統計、移住、難民」委員会長議長。