7月下旬、ナイジェリアからカメルーンに避難していた12人の庇護申請者がカメルーン軍のトラックで強制送還されている途中、車両が爆発装置に接触し、6人が命を落としました。そのうちの半分は子どもだったことが分かっています。
「カメルーン政府への再三の警告にもかかわらず、強制送還が続けられたことで起きた悲劇です」。UNHCRアフリカ地域局長は、難民や庇護申請者の強制送還は、国際難民法の基本である「非送還の原則」に違反していると訴えました。
現在、カメルーンでは36万7000人を超える難民、庇護申請者を受け入れています。2018年に入ってからは、ナイジェリアから9万6000人がカメルーン北部、ファー・ノース地域に安全を求めて避難し、うち8 000人が新たに難民として登録されました。
他方、ナイジェリアへ強制送還された難民、庇護申請者の数は、今年だけですでに800人を超えています。
UNHCRはカメルーン政府に対し、今後一切、強制送還を取りやめるよう強く抗議。難民と庇護申請者の保護に関する国際法上で義務があることに加え、UNHCR、ナイジェリア、カメルーン両政府が2017年3月に締結した三者協定で「難民の自発的帰還」が明記されていることを挙げ、注意を促しました。
また、ナイジェリアから逃れた人がカメルーンで庇護を得ることができ、安全を求めて避難してきたすべての人の審査、登録、書類手続きが効率的に進むよう、UNHCRはカメルーン政府を支援する準備を進めています。
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