© ファーストリテイリング
ユニクロなどを展開するファーストリテイリングは、2006年からUNHCRと連携し、不要になった商品を全国の店舗で回収し、状態の良い服を難民など世界中で服を必要としている人々へ寄贈する「全商品リサイクル活動」を実施しています。
ここから発展したのが、2013年にスタートした“届けよう、服のチカラ”プロジェクト。全国の小中高の子どもたちが主体となって子ども服を集める取り組みです。
参加校の子どもたちは毎年6~7月、ユニクロ/ジーユーの社員による出張授業を通じて、世界の難民の現状や“服のチカラ”について学びます。その後、校内や地域の人々に学んだことを伝えながら、11月末にかけて子ども服の回収を呼びかけます。集められた服はファーストリテイリングとUNHCRが連携し、世界各地の難民の子どもたちに贈られます。
スタートから5年、子どもたちの協力の輪はどんどん広がり、2017年度は322校・約3万600人が参加。約56万着が集まりました。そして今年度から、数ある創意工夫にあふれた取り組みの中から“届けよう、服のチカラ”アワードが贈られることになり、2月2日にファーストリテイリング本部で表彰式が行われました。
最優秀賞を受賞したのは、美濃加茂市立太田小学校(岐阜県)。6年生113人が参加し、地域への協力依頼や広報、回収箱の作成、校内での呼びかけ、回収した服の記録など班ごとに知恵をしぼりながら取り組みを進めました。
会場では “服のチカラ”を伝えるために子どもたちが作った劇や替え歌も披露されました。「難民の子どもたちを助けたいという強い思いが、実に84箱、1万2,570着という数につながったのだと思います。箱いっぱいの服を見て、児童たちは協力してくれた人たちに感謝しながら、本当にうれしそうにしていました。さまざまな学びがある取り組みです」と、担当の石原正樹先生は話していました。
そのほかに、優秀賞4校、審査委員特別賞2校が選ばれました。
サステナビリティ部のシェルバ英子さんは、「子どもたちの自主性は、私たちの想像をはるかに超えるものでした。子どもたちの力で、このプロジェクトは今後も世界中に広がっていくでしょう」と期待を述べていました。
現在、2018年度の参加校を募集中です。ご関心のある先生方、ぜひこちらをご覧ください!
写真提供:ファーストリテイリング(表彰式の写真を除く)