イラクのモスルから家族と共にトルコへ逃れてきたザハラ(7)は、ケースワーカーのニスリーンに会える喜びで飛び跳ねています。ザハラは自閉症を患っていて、難民を助ける会(AAR Japan)から派遣されたニスリーンから週一回のカウンセリングを受けています。「カウンセリングを受け始めてから、穏やかで幸せそうになり、接しやすくなった」とザハラの母は言います。ニスリーンはザハラの家族に対し、正しい処方薬を受け取るために必要な支援を提供する団体を紹介するなどの支援も行っています。
UNHCRは、トルコ東南部のマルディン県における子どもへの支援を提供するため、AAR Japanとパーナーとして協働しています。AAR Japanは、マルディン県では身体障害者や特別なニーズを抱えている子どもが同県に避難する難民の子どもの25パーセントと推測しています。
難民のための医療や教育等の社会福祉サービスはトルコ政府によって提供されている一方、言葉の壁や受けられるサービスの差、ガイダンスの不足などが多くの難民にとって大きな課題になっています。こうした課題をなくすために、AAR JapanなどのUNHCRのパートナーが支援を行っています。
ザハラとその家族は、UNHCRがトルコで登録したイラク難民13万件のうちの一家族です。2014年にトルコは世界最大の難民受け入れ国となり、今日では300万人以上の難民と庇護申請者を受け入れています。UNHCRはトルコで、コミュニティセンターやコミュニティ支援、保護に関する啓発活動、支援を最も必要とする人々を識別するアウトリーチチームなどへの支援を行っています。
日本政府による寛大な貢献により、UNHCRトルコ事務所は今年のみで約500万米ドルを受け取りました。この財政支援はザハラの家族を支えているほか、難民の保護活動やUNHCRやトルコ政府による難民登録に活用されています。
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