2015年日本政府が拠出した560万米ドルは、トルコに避難しているシリア難民の登録、コミュニティセンターへの支援等に充てられました。多くのシリア難民が生活しているトルコ、ハタイにあるコミュニティセンターへの支援はその一例です。
アイシェ・コカク(コミュニティセンターのマネージャー)は「コミュニティセンターは皆が安心して集い、学び、友情を育む場所です」と語ります。英語やトルコ語といった語学コースに加え、裁縫や美容師といった職業訓練、また子どもが参加できる手工芸のコースなどがあり2015年は8700人の受講生を見込んでいます。
シリア難民で精神科医のナヒードはこのコミュニティセンターで主に女性へのカウンセリングを行っています。最初はストレスとどう向き合えばいいか悩んでいた女性達も、辛い思いを共有することによって大きな変化が現れたと語ります。「まずは何か熱中できる趣味を持つよう励ましています。女性達はともに時間を過ごすことによって苦難や孤独から少しずつ開放されるようになるんです。ここで働き、その変化が見られてとても嬉しい」とその思いを伝えてくれました。
このように日本が支援しているコミュニティセンターは、専門知識を身につける場であるだけでなく、日々の生活の中での達成感や生きる尊厳や誇りを取り戻す貴重な場でもあります。日本からの支援はトルコに避難しているシリア難民の生活に大きな変化をもたらしています。