国内で多発している暴力的行為により治安情勢が悪化し続け、深刻な人道危機に陥っている中央アフリカ共和国。昨年12月からのわずかな期間に約50万人が新たに避難を余儀なくされ、250万人が緊急支援を必要としている。
このビデオは、国内最大の避難所になっている首都バンギ空港で生活する国内避難民の声を集めたものだ。空港の滑走路脇の敷地内にひしめき合うように建てられた住居からは紛糾した状況が伺える。
4人の子どもと6人の孫と避難してきたソランジは、「一刻も早い平和的な解決を迎え、自分の家に戻りたいです」と語る。以前はバンギで商売を営んでいたというジャンは、「食糧も水も不足しているが、我慢するより仕方がない」と避難生活の窮状を訴えた。
同地を訪ねたアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は、「民族や宗教の違いに基づく大規模、且つ無差別な殺戮行為が絶え間なく続いている。この状況を深く憂慮している。」とし、「安全な自発的帰還を促すためにも治安の回復が一番重要だ。」と述べた。
これから雨期を迎えると、避難生活の状況が悪化することが懸念される。UNHCRとNGO団体はこの人道的危機の被害に対し出来得る限りの支援を行っているが、支援を継続するための予算の欠如という問題に直面している。(3分10秒)
中央アフリカの人道危機に関するアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官の声明はこちら