ジュネーブ発 12月9日、UNHCRを支援しているドナー国は、無国籍者を含む4300万人のUNHCR […]
ジュネーブ発
12月9日、UNHCRを支援しているドナー国は、無国籍者を含む4300万人のUNHCRの支援対象者に対し、5億80万米ドルを拠出すると表明した。中東とアフリカ地域における複数の人道危機を受け、UNHCRは年次拠出国誓約会議において、2015年に必要な活動予算を過去最高である62億3000万米ドルと発表した。
今回ドナー国によって表明された拠出額5億80万米ドルは、昨年の誓約会議で表明された額(6億7160万米ドル)より1億7000万米ドル低い。ドナー国による拠出は2015年のUNHCR活動予算額には満たないが、これらの支援はUNHCRにとって不可欠であり、活動を継続し、年初に新たな活動予定を立てるという意味でも大きな意味を持つ。
アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官はドナー国による強固な支援に感謝する一方で、支援現場での需要と、それに応えるための資金の差が広がっていることに懸念を表明した。
「紛争、暴力や迫害で避難する人の数は増え続けている。シリア、中央アフリカ共和国、南スーダンでの危機は長期化の様相を呈している。このような人道危機を受け、世界的に資金を集めることが更に難しくなっており、より計画的な予算確保のあり方が求められている。」
UNHCRは国連分担金による通常予算の中から毎年わずかだが資金を得ている。しかし、少額であり、活動資金の大部分は各国政府の任意拠出、企業、個人による民間などからの寄付で成り立っている。過去5年間、家を追われる人の数が増え続けているのを受け、必要な予算額も倍増している。
難民、国内避難民、無国籍者支援のためにUNHCRは年内だけでも66億米ドルを必要としている。これまでに31億9000万米ドルが集まっているが、必要額の半分以下である。この資金で、水、衛
生、健康管理、簡易的なシェルターといった必要最低限の緊急支援を行なうことは出来るが、より長期的観点から重要な自立のための職業訓練や、生活の質を向上させる諸活動、中等教育などが資金不足のため、活動に制限が課せられてしまう状況である。
くわしくはこちら(英語)
グローバル・アピール2015はこちら