カトマンズ、ネパール(8月17日)発、
今月初旬にサウスダコタへと出発したジャイ・プラサド・サヌワーは、第三国定住プログラムによってネパールを出国した5万人目のブータン難民となった。第三国定住プログラムは、UNHCRと協力団体により4年前に開始した。UNHCRネパール代表は「これはすばらしい結果になるだろう」と語った後、「定住国の寛大さ、難民一人ひとりの力、そしてネパール政府の多大な支えなしでは実現されえなかったものである。」と加えた。
UNHCR最大の第三国定住プログラムの一つのもと、4万2000人以上のブータン難民がアメリカで新たな生活を始めているが、他には、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ノルウェー、デンマーク、オランダ、そしてイギリスなどの定住国が挙げられる。第三国定住するブータン難民は自国内における民族間の緊張を逃れ、1990年代にネパールへ到着した人たちである。
在ネパールアメリカ大使は「ネパールからの第三国定住プログラムによって、5万人目の難民が出発したことは画期的な出来事であり、多国籍間におけるパートナーシップの努力の結果である」と語る。2007年11月に第三国定住プログラムが開始された時、ネパール東部の7か所キャンプには約11万のブータン難民が避難をしていたが、このうち3か所が閉鎖した。現存するキャンプで、約4万7000人が第三国定住プログラムに関心を示している。
アメリカは、ネパールに残る難民が第三国定住することを望んでおり、「同時にブータン政府が、帰還を望む市民を快く迎え入れ、帰国を許可するよう引き続き望む」とアメリカ大使は語る。一方UNHCR ネパール代表は、定住国先の受容率は99%に達し、世界で最も高いものだと言及する。国際社会と共にUNHCRは、難民の状況に対し、自主的帰還を含む恒久的解決を探る努力を続けていく。
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