アザクヘル(Azakhel)村、パキスタン(8月13日)発、
30年に渡り、パキスタン北西部のアザクヘル(Azakhel)難民キャンプは戦火を逃れた何万人ものアフガン難民を受け入れてきた。そしてキャンプは小さな商店が立ち並ぶにまで発展を遂げた。
しかし、パキスタン史上最悪の洪水がそのキャンプを襲った。全てのものが土砂に埋め尽くされ、洪水の後に残された建物はキャンプ内のモスク一つだけだった。UNHCRはパキスタンにいる被災者およそ30万人に対し、テントと救援物資の配布を行なっているが、蚊が大量発生しており、衛生面の悪化が懸念されている。
パキスタン北西部のハイバル・パフトゥンハー州でUNHCRは保護チームを形成し、最大の被災地ノウシェラ(Nowshera)チャルサダ(Charsadda)、ペシャワールの3つに焦点を当てて活動を実施している。
一番最初に被災したバロチスタン州でも同様に活動しているが、被災地域と物資配布を行なっている中心都市のクエッタとはかなりの距離がある。1週間前にペシャワールから出た9台のトラックのうち5台は地崩れと洪水によって、足止めされており、我々は物資の空輸を検討している。
ハイバル・パフトゥンハー州の17地域の難民キャンプでは1万2,600戸が全壊し、8万5,800人が家を失った。UNHCRは12日にパキスタン政府のヘリによる被害調査に同行し、1万8000人のアフガン難民を受け入れたパンジャーブ州、ミアンワリ(Mianwali)と昨年の紛争で発生した30万人の国内避難民を受け入れたハイバル・パフトゥンハー州、デラ・イスマリ・カーン(Dera Ismail Khan)を視察したが、依然として浸水しており、ヘリの着陸は出来なかった。
アザクヘル(Azakhel)難民キャンプでは1,100張のテントとその他の救援物資を配布しており、現在被害調査中のスワートへは国内避難民とスワート住民へテント1,000張を運搬中である。
UNHCRはパキスタンが直面している危機が非常に大きく、現在も進行中であることを訴えている。川幅は増大し、南の平原へ向っているが、この危機は洪水が退いた後も、ホームレス、飢え、疫病などといった更なる問題が待ち構えている。
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