UNHCRとIOMの共同ワーキンググループによる報告では、現在イエメンでは200万人の国内避難民がいるほか、100万人が避難を中断して帰還しています。自分の住んでいた場所へ帰る主な理由は、避難地域での収入の確保や基本的なサービスへのアクセスが困難であることが挙げられます。84%の避難地域で食糧不足や飢餓が報告されており、下痢やマラリアなどの発生も懸念されています。
UNHCR イエメン事務所代表のアイマン・ガライベは「イエメン各地の避難場所が、紛争地帯と同じくらい劣悪な状況にあることは、イエメンがいかに危機的状況に陥っているかを物語っています」と述べました。IOMイエメン事務所代表のローラン・デブークは、一時的な避難施設に逃れている人の苦痛について語り、「IOMとパートナー団体は、キャンプのような環境で避難生活を送り、常に健康リスクなど劣悪な環境下で生きている国内避難民をこれからも支援していきます」と話しました。
家を追われた人の71%は、危険地域であるイエメンの中部や西部地域(ハッジャ、サヌア、ダマール、イッブ、タイズなど)で避難生活を送っています。生計を立てる機会もなく支援が行き届いていない中、多くの国内避難民は児童労働や児童の強制結婚など悪しき慣行に関わっています。
国内避難民を受け入れているホストコミュニティでは、受け入れの負担に加え、食糧不足、水資源や公衆衛生サービスへのアクセスが困難になってきています。国内避難民200万人のうち84%がすでに1年以上避難生活を送っており、食糧や水の不足が顕著になっています。
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